相馬看花 第一部 奪われた土地の記憶 作品解説

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作品解説バナ.ai

土地を奪われた怒り、哀しみ――
でも、それだけじゃない。ここで出逢った想いを、
言葉を、伝えたいと思った。

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東京電力福島第一原子力発電所から20キロ圏内にある南相馬市原町区江井地区。2011年4月3日、津波と放射能汚染と強制退去で様変わりしたこの地域へ、松林要樹は救援物資を携えて向かった。市議会議員田中京子さんとの偶然の出逢いから、松林の取材生活が始まる。ときに避難所で寝泊まりしながら、被災の後に流れる特異な時間を現地の人々と共に生き、その表情と肉声を間近から捉える。


山形国際ドキュメンタリー映画祭2011で本作が上映されると、会場は笑いと涙につつまれた。逆境に立ち向かう者同士が交わすユーモア。いつの世もかわらぬ男女の機微。土地を、自由を奪われた人々の背景で咲き誇る桜の花。いくつもの美しい映画的な瞬間を湛えながら『相馬看花』は、原発事故によって奪われた土地の記憶へと迫っていく。



相馬地図.ai

映画『相馬看花』タイトルの由来

タイトルは、中国の故事「走馬看花」からとられた。本来は「走る馬から花を見る」、つまり物事の本質でなくうわべだけを見てまわることの意。しかし、イラク取材中に亡くなったジャーナリスト・橋田信介さんは、あえて「走っている馬の上からでも、花という大事なものは見落とさない」と解釈し、よきジャーナリストの象徴のような言葉に読みかえていた。橋田さんを私淑する松林は「走馬」を「相馬」と置き換え本作のタイトルとした。